歯ぎしり・食いしばり治療

どうして歯ぎしり・食いしばりをするのか教えて下さい

歯ぎしり・くいしばりの原因は多岐に渡ります。
強いストレス状態が続くと、寝ている間に歯をこすりあわせたり、くいしばったりしてストレス発散するのです。歯ぎしり・くいしばりすることにより脳の中にドーパミンというストレス発散ホルモンが分必され、ドーパミンは麻薬様物質なため、歯ぎしり・くいしばりがくせになりやすいのです。

また、近年パソコンやスマホの普及により人が下を向いている時間が増えたのが原因とも言われています。下あごは筋肉でぶら下がっているから、上あごが下向くと上下の歯が接触しやすくなります。本来、日中普通にしているときは上下の歯と歯の間は3~4㎜離れているのが正常ですが、パソコン、スマホ、ゲームなどの使用中の姿勢からくる上下の歯の接触が日中続くと、就寝時もくいしばったり歯ぎしりして歯を接触する癖がついてしまうのです。

また、あまり知られていないことですが、栄養学的に夜間低血糖を起こしている場合は歯ぎしり・くいしばりが起きやすいです。夕食に糖質中心の食事をした場合、人によっては血糖値が急に上がりすぎてしまい(血糖値スパイク)、急に上がったものは急降下する為、今度は低血糖を招いてしまうのです。この急降下の時からだが このままでは命が危ないと判断して「アドレナリン」を分泌し、アドレナリンは攻撃ホルモンなので、歯ぎしり・くいしばりが起こるのです。お酒を飲みすぎてもアルコールの作用で低血糖を招きますし、カフェインをとりすぎても血糖値が上がる分、その後の低血糖を起こし、歯ぎしり・くいしばりにつながる方がおられます。

歯ぎしり・食いしばりになぜボツリヌスが有効なのですか?

歯ぎしり・くいしばりは筋肉が収縮して行われます。筋肉の収縮は、神経のシナプスというところからでる「アセチルコリン」という伝達物質と筋肉にある受容体が結びついて筋肉細胞に電位が発生して起きます。ボツリヌスが投与されるとシナプスを弱めてアセチルコリンが出にくくなるため筋肉の収縮が弱まるのです。そして数か月経つと新しい神経のシナプスが生まれてくるために元に戻るのです。効果が半年程度と言われているところです。

具体的な治療法を教えて下さい。

打つ部位、筋肉の量、症状の程度によりボツリヌス投与量を決める。
  ボツリヌス製剤の濃度を決める。
  薬剤を生理食塩水で希釈し、作った注射液を部位により決められた注射筒  に入れ 注射部位に指を当て筋肉の最大豊隆部に打っていく。
  初回は標準量投与し、筋肉の力や噛みにくさ等を確認し、咬みにくさがそ  んなに出なかった場合は、3か月あけて前回より増量することもある。

ダウンタイムについて教えて下さい

とくにありません。お化粧もすぐに出来ますし日常生活に名の支障もきたしません。リスクとしては、5~7日目あたりに 重い感じ が出ることがありますがすぐに気にならなくなります。
あとは、注射ですから毛細血管等からの内出血が起こることがありますが、これも数日内に消えます。

治療の流れを教えて下さい

①問診により、患者さんがどの部位に違和感があるのかよく聞きだす。
かみ合わせやお口の中に歯ぎしり・くいしばりの原因が無いか診査する。
その方が本当にボツリヌス治療する必要があるのか診断する。
筋肉の張り具合、収縮具合をよく触診し投与量を決める。
通常、咬筋というエラの部分に注射するが、片頭痛を伴う場合は側頭筋というこめかみ辺りに打つ場合もあり、激しい歯ぎしりがある場合には外側翼突筋という耳の前に打つこともあります。

②注射する部位の化粧を軽くお取りして、世界一最細の注射針を使って可能な限りゆっくり注入していく。その際、毎日の歯科麻酔でつちかった技術と、クンバハカ法というヨガの呼吸法を使っていけば痛みはほとんどありません。

③通常5~7日くらいで効き目を実感するようになり、そこから副作用として、打ったあたりが重い感じが出ることがありますが、すぐに消えます。
注入後は大体4~6か月効果が持続します。数か月ごとにボツリヌスを投与を続けていくと、効果の期間が長くなることもあります。

費用について教えて下さい

咬筋(あごのエラの部分) 両側20単位 ¥40000(軽度) 
30単位 ¥45000(中度)
40単位 ¥50000(重度)
側頭筋(こめかみの部分) 両側 6単位 ¥10000(前方部)
40単位 ¥50000(片頭痛を伴うケース)